たのしいあそびのじかん

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子どもへの伝え方

伝える前の大事な 3 つのチェックポイント

  • ①うちの子はどういうタイプ?
  • ②おうちでのルールはつくっている?
  • ③“叱る”ことには、どんな理由がある?

①うちの子はどういうタイプ?

 きっちり、のびのび、おおらか、繊細等、いろんなお子さんがいます。叱られ方によって、大人が伝えたいことが分かりにくいお子さんもいる一方で、大人が伝えている以上に落ち込んでしまい、自信がなくなるお子さんもいます。例えば、きっちりタイプや繊細なタイプのお子さんには、叱った後は“どうしたらできるか”を一緒に考えたり、年齢が高い場合はお子さん自身に考えてもらうとよいと思います。お子さんのタイプに合ったわかりやすい伝え方ができるといいですね。

②おうちでのルールはつくっている?

 家族の中でルールができていると、家族がお互いにルールを守るように心がけることができますね。例えば、食事の後片付けは、“食事が終わったら食器をかたづけよう”、“テーブルを台拭きでふこう”というシンプルなルールがあってもよいかもしれません。
 おうちでルールをつくっていないのであれば、日によって変わる対応に、子どもは困惑するかもしれません。まずは、ルールをつくって(お子さんが未就学児の場合は親御さんが主体的にルール作成、お子さんが就学児であれば一緒にルールづくり)、子どもとの共通認識を持ちましょう。

③“叱る”ことには、どんな理由がある?

 “ちゃんとしてほしい”“しっかりしてほしい”“イライラさせないでほしい”等、叱ろうとするときには色々な理由がありますね。“何を”“どうして”ほしいのか、やることを具体的に伝えてもらえると、子どもにとってはわかりやすさにつながるようです。
 また、やることが分かっていても、なかなか行動に移せないお子さんには、動機付け(モチベーション)を引き起こせるとよいですね。動機付けには、2種類あるといわれており、お子さん自身がもつ目標に向けて行動する(内発的動機付け)、ほかの人(お父さん、お母さん、家族、友達など)から褒められたい気持ちや、目標を達成できればご褒美がもらえることで行動する(外発的動機付け)ものがあります。どちらかの動機づけができると、進んで行動を起こしてくれるかもしれません。

具体的な伝え方

 “おうち生活”で起こりうるシチュエーションごとに、具体的な伝え方をお伝えします。どのシチュエーションにおいても、まずは子ども自身ができていることに対して認めることや、高すぎない目標設定(スモールステップ)が大切になります。

【シーン1】スマートフォンやゲーム、ネットばかりに時間を費やしているとき

わかりやすい伝え方、効果的な伝え方

I(アイ)メッセージとして伝える。
「お母さん(お父さん)は、ゲーム(スマートフォン)の時間だけじゃなくて、お勉強(お手伝い)の時間も大切だと思うな」
「ゲーム(スマートフォン)の時間が長いと、お父さん(お母さん)は、頭も目も疲れていないか心配してるよ」

“お父さんは”“お母さんは”を主語にしてもらえるだけで、お父さんやお母さんの率直な思いが伝わりやすくなります。お子さんも素直な気持ちで受け止めやすくなりますよ。

他の活動を提案する。
「○○を手伝ってくれるとうれしいんだけど、あと△分したら手伝ってくれる?」
「今日はみんなで他のゲームをやってみない?」
「この本、面白かったよ。読んでみない?」

より適切な活動を提案してもらうことで、生活の幅が広がることがあります。例えば、ゲームを一人の時間とするのではなく、家族みんなでできるゲームに切り替えることも一つの方法です。また、ゲームやスマートフォン、ネット以外の趣味の時間も大切にできるとよいですね。

わかりにくい伝え方、無効な伝え方

感情的に伝える。
「いい加減にやめなさい!」「いつまでやってるの!」

 お子さんにとっては、“また、お父さん(お母さん)がイライラしてる”など、気分によって怒られているように感じることがあるようです。お父さん、お母さんの伝えたいことに気持ちが入りすぎることで、お子さんに伝わりにくいことがあるようです。

子どもを否定するように伝える。
「だから馬鹿になるんだ」「ゲームばかりしてダメな奴だ」

“やっている行為自体”を注意したいにも関わらず、つい感情的になると、お子さんの人格を否定しかねない言葉になってしまいます。子どもにとっては深く傷つく言葉になります。

【シーン2】勉強になかなか取り掛からないとき

わかりやすい伝え方、効果的な伝え方

お子さんの勉強内容に興味をもつ。
「国語はどんな勉強をしてるの?教科書にどんな話があるのか、みてみたいな」
「算数は今、どんな単元をやってるの?教えて」

勉強を一人で頑張らないといけない状況は、モチベーションが上がりにくくなります。家族が、お子さんの学習内容に興味を持つことで、お子さんもつられて興味が引き出される場合があります。

1日のスケジュールを立てて、規則正しい生活を送る。
「お母さん(お父さん)は、お家で1日、どうやって過ごすか、お仕事やお家でやることの計画を立てるよ。一緒にやってみない?」
「学校からの課題を一緒に見てみよう。どうやったら〇日までに終わるか、計画を立ててみるのはどう?」

“おうち生活”で過ごすことで、ついつい家族に甘えてしまい、生活のメリハリがつきにくくなることがあります。スケジュールを立てて、行動することで 1 日の終わりには達成感が出ることがあります。達成感から、苦手なことにも挑戦しようという気持ちが生まれることがあります。また、一見のびのび過ごしているように見えるお子さんの中には、中断された学習環境により、”勉強の内容がわからなくなっているのではないか”という不安に対して、勉強に手を付けにくい子もいます。そっと背中を押して、サポートできるといいですね。

わかりにくい伝え方、無効な伝え方

状況のみを伝える。
「早く勉強やりなさい!」
「あと〇日で提出期限なんだよ!」

お子さん自身も、勉強をしないといけないことはよく分かっています。状況のみを伝えられることで、焦る気持ちが高まり、イライラしやすくなることがあります。

【シーン3】些細なことできょうだい喧嘩が起こるとき。

わかりやすい伝え方、効果的な伝え方

きょうだいに、それぞれに1人ずつ話を聞き、間に入ってその場を収める。きょうだい同士に、体の距離を取ってもらい、落ち着いてもらう。
「○○はゲームで遊びたかったけど、△△はおやつを食べたい時間だったんだって」
「少し落ち着くために、今はお兄ちゃんと離れてほかのことをして過ごそうね」

“おうち生活”が続くことで、気持ちが発散しにくくなり、ちょっとしたことで喧嘩になることがあります。まずは、その場を収めて気持ちを落ち着かせるようにできるとよいと思います。

気分転換を提案する。
「天気がいいから、近くの公園まで散歩しに行ってみよう」
「おうちのなかで誰が一番、靴をきれいに磨けるか、挑戦してみよう」
「今日はベランダキャンプしよう!」

家族内でのイベントをつくってみたり、体を動かして、気分を発散させることもよいと思います。“おうち生活”で長く一緒にいても、気分転換があることで、イライラしにくくなることもあります。

わかりにくい伝え方、無効な伝え方

感情的に伝える。
「いい加減にやめなさい!」「どうしていつも喧嘩するの!」

お子さんたちもイライラして感情が高ぶっているときに、さらにお父さん、お母さんの怒る声が聞こえると、より気持ちが落ち着きにくくなります。みんなで怒りを出し切れるとよいですが、お互いのイライラを増幅させてしまうことに繋がりかねません。

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